喀痰吸引(かくたんきゅういん)と経管栄養(けいかんえいよう)が、介護職でも実施できるようになりました。喀痰吸引(かくたんきゅういん)と経管栄養(けいかんえいよう)とは、具体的にどういう作業なのかを記載していきます。
目次
介護職が喀痰吸引、経管栄養を行うようになった経緯
まず、喀痰栄養、経管栄養とはどんな行為でしょうか?
喀痰吸引とは?
寝たきりや加齢による体の機能の低下、嚥下(えんげ)障害の(飲み込む力が弱い)人に対して、痰(たん)を定期的に取り除いてあげることで、呼吸を確保する行為になります。
専用の『吸引器』と『チューブ』を使って、3種類の方法によって痰(たん)を除去していきます。
① 口腔内喀痰吸引 (口から吸引)
② 鼻腔内喀痰吸引 (鼻から吸引)
③ 気管カニューレ内喀痰吸引 (呼吸を補助する為、気管に穴をあけ、気管カニューレという筒のような器具を装着します、そのカニューレ内に貯まる、たんを吸引します。)
経管栄養とは?
口からは十分に栄養をとれない人に対して、管を通して栄養や水分を補給する行為になります。
こちらの方法は、2種類になります。
① 胃ろう・腸ろう 経管栄養 (胃や腸に穴を開けて、チューブを通し、直接栄養剤を注入する方法)
② 経鼻経管栄養 (鼻からチューブを入れ、胃まで届かせ、直接栄養剤を注入する方法)
喀痰吸引、経管栄養は、医療行為!!
喀痰吸引、経管栄養は、医療的ケアの為、本来、介護職が行ってよい行為ではありませんでした。
しかし、高齢化などの社会的背景から、介護福祉士や介護職員等が、喀痰吸引や経管栄養を行う必要性が生じ、『社会福祉士及び介護福祉法』の改正に至りました。
2011年(平成23年)の方の改正により、『介護職員が、知識習得や研修を行った上で医師の指示のもと、行える行為』になりました。
喀痰吸引、経管栄養の研修を受けるには?
現在の所持している資格にもよりますが、『介護福祉士』を持っていない方でしたら、『実務者研修』という研修で、医療ケアを学ぶことになります。
持っている資格によって、授業の免除があります。
『介護福祉士』を持っている方は、個別で「喀痰吸引・経管栄養」だけ受けれる研修もあります。
まとめ
という事で、日本はこれから、世界で例のない、超高齢化社会に突入していきます。
喀痰吸引、経管栄養は実質的に、必要性の増えてくる、行為となりますので、興味のある方は参考にして頂ければと思います。
次記事は、実際に行った『喀痰吸引・経管栄養』の実技の試験の手順などを紹介致します。
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