現在、世界中を繋いでいるインターネットの回線には『ひかり回線』という回線が使用されています。そしてその『ひかり回線』は『光ファイバー』と呼ばれるガラスで出来た配線で成り立っています!!
ガラスと光で情報を運ぶなんて、一体どういう原理!?
どうやってあんなに細く伸ばすんだろう・・・。気になったので色々調べてみました。
目次
ひかり回線の技術は、古代から続くガラス加工の集大成?
人とガラスの歴史は古代文明から
ガラスを細く長く加工する技術の原点は、古代の人々まで遡ります。
まず石器時代に、火山から噴出した溶岩がガラス状に固まった『黒曜石(こくようせき)』
見た目は石というより黒いガラスのようなもの。
これです↓↓
そのままでもう、ガラスみたいですね・・・。
これを刃物や矢じりの先として使用していたようです、切れ味鋭そう。
これが多分ガラスの原点です。
天然ガラスと呼ばれているもので、人が人工的に作ったわけではなく
マグマが噴火した時に出た溶岩が、急激に冷えた時にこのガラスっぽい
物質になるんだそうです・・・。ふしぎ。
人口でガラスを作る技術が生まれる!
古代の人は、いよいよ人口でガラスを作りだそうとします。
紀元前4000年前に、エジプトやメソポタミアで『石の結晶』の表面を溶かして
ビーズにしたりなど、『ちょっと溶かしてみる』を始めだしました。
そして紀元前2000年代、砂、珪石、ソーダ灰、石灰等の原料を1,200度以上の高温で
溶かし粘土の型に流し込み加工するなどの技術を始めたそうです!!
さらに、紀元前1世紀(西暦が始まる100年前~始まるまで)には、エジプトでガラスを熱して
パイプで吹いて空気を入れて膨らます『宙吹き』の技法が発明されていたんだとか。
ガラス工房でよく有料でやらせてもらえる『棒の先で溶かしたガラスを膨らます』やつですね!
そんな何千年も前からガラス吹いてたんですね・・・。
古代の人、考えた人素晴らしい。
古代ガラスから現代へ
古代ガラスの話が長くなってしまいました。
何の話でしたっけ・・・・。
そう、『光回線』の話に持っていかないと。
つまり、人類6000千年のガラスを加工してきた歴史の集大成が
『光回線』なのです・・・。本当か!?
ちなみに日本には、今の福岡県あたりの遺跡に、古代のガラス工房があったらしい。
ではいったん『ガラス』は置いときまして、後でまた出てきます。
ちょっと『光』の方の説明をしておきます。
光で『情報』を運ぶという発想は何処から?
『銅線』と『電気』を使う通信方法に限界が来た!
そもそも電話やインターネットは、『銅線』で、『電気信号』を送るという
方法を使っています。
電話なんかは『音』を『電気信号』に変えて、電話線(銅素材の線)に伝わらせて
遠くまで情報を運んでました。
しかしこの方法には、欠点が。
① 長い距離を送ると、信号が弱くなってしまう。
② 情報量が膨大になりすぎて、送るのに時間がかかってしまう。
そこで、電気信号の代わりに『光』を使った通信が注目されました。
『光』、『光速』より早いものは、この世に存在しないといわれていますから
最強です。
『光』を使った通信ですと・・・。
① 電気信号を使った時より、伝達距離が約1000倍!劣化やひずみが激減する為。
② 時間当たりに運べる情報量が100倍~1000倍!
こんな感じで、『光』を使用すれば問題を全て解決できてしまえるわけです。
しかし疑問が『光』に情報データを乗っけるなんて出来るの?どう言う事?
イメージがなかなかできません。
『光』で情報を運ぶってどういう事か?
『光』の中に情報を組み込むと考えますと頭が痛くなりそうになりましたが、
もっと単純でした・・・。
現在のデータ情報は、デジタル信号というものに変換されて送られます。
デジタル信号は、『1』と『0』です。
つまり『こんにちは』という言葉をデジタル信号に変換すると『10101010・・・』とか
これは適当ですが・・・。
とにかくコンピューターが処理しやすい、『1と0』にするわけです。
『こんにちは』は5文字なのに、それを『1と0』で表すとかなりの長さになってしまいます。
しかし、コンピューターは人間とは、処理速度の次元が違います。
一瞬で計算できてしまいますので、複雑な文字より長くなっても『1と0』で表してくれた方が
都合がいいのです。
そこで『光』に話を戻しますが、『光』で情報を送るというのは、『点灯・消灯』を懐中電灯
でチカチカする事、これを『超高速』で行っているんだそうです。
なるほど!
つまり『点灯を1』『消灯を0』というルールだよ、とコンピューターに教えておけば
光の点滅で情報が送れそうです!
素晴らしい。
『光』の発想はあったが、媒体がなかった。
さて、ここでようやく『ガラス』が戻ってきます。
結構アナログっぽい仕組みだった『光』で情報を伝えるという発想は昔からあったそうです。
しかし『光』は今まで使用していた『銅線』に通せる訳もないです。
新しい媒体が必要でした。
そこで注目されたのが、光を効率よく透過させる『ガラス』です!!
来ましたガラス!!人類が何千年も前から加工してきたガラスです。
しかし流石に、そんなに細長く、割れずに加工するのはかなり至難の業です。
実用化には、年数がかかりました。
とうとうガラス加工技術が追いついた!
『光ファイバー』実用化までの流れ!
1970年に、米コーニング社が最初に光ファイバーの製造を発表し、日本では
NTTが1977年に純国産『光ファイバ』の量産に成功したそうです。
その後は・・・。
1978年には、台東区と目黒区を光ファイバケーブルでつなぐ本格的な現場試験が
開始される。
2001年、一般家庭での光ファイバを使った光通信であるFTTHが、Bフレッツサービスと
して開始。
実際のガラスの配線です!
光ファイバーとはこれです ↓↓
配線の被覆を取りますとこんな感じのガラス繊維になっています。
これがガラスとは凄い技術です・・。
こんな感じで、ビヨーンと伸ばして作るんでしょうか、
NTTの技術は凄いです。
ここまでで、『光』と『ガラス』を使った『光回線』という技術にやっと繋がりました。
『光回線』という物が少し分かってきました。
こんな動画も見つけました!!『光ファイバー』に光が伝わる。
出典:NIMS公式チャンネル
ちょっとこれは違うかもしれませんが・・・。イメージが湧けばOKです。
この動画では、大容量のデーターを流し過ぎてガラスが焼けてしまった・・・・。
という実験画像です・・・。実際は光りませんし、あんなに遅く伝わらないです。
と、こんな感じで『光回線』の光が伝わる状態が大分イメージ出来てきました。本当か・・。
後は、当初の疑問『どうやって細く伸ばしてるの?』と『何故割れないの?』が残ってます。
これも色々調べました・・・・。
光ファイバー製造動画をやっと発見!
光ファイバーを作る過程で、どうやってあんなに細くガラスを伸ばすのか?
実際に、ガラスを伸ばしている所を見ないと信じられませんでしたので、色々探して
やっと見つけました。
アメリカのソーラボ社という会社のサイトで加工工程が見れました。
こちら ↓↓
2分30秒辺りから、溶かしたガラスを大分高いところから、流し落して伸ばしている
工程が見れます!
しかし、内容は英語ですので、何を言ってるのかは分かりません。
光ファイバーは割れないのか?
最後に、この疑問です。
何故ガラスなのに割れないんだろう。
光ファイバーのガラスは、『石英(せきえい)』という素材で、0.1mmという
細さで、繊維状になっています。
この0.1mmの線は、やはり折れやすく割れやすいようです、しかし簡単には
折れないように、被覆で補強してあります。
こちらのように ↓↓
こちらは、国と国とを『光ファイバー』でつなげる為の海底ケーブルなので
かなり頑丈に保護されてますが、こんな感じで折れないように何層にも
分厚くしてあるので、無茶をしない限り折れないんだそうです。
まとめ
という事で、だいぶ長くなってしまいましたが『光回線』の疑問が
溶けて少しすっきりしました。
ちなみに今現在の『光ファイバー』は素材がプラスチックの物も出てきているそうです。
プラスチックの素材でも『ガラス』並みに劣化せず光を通す技術が出来つつあるようです
プラスチックの方が加工が楽そうですね。
しかし、かなりの長距離を繋げるためには、まだ『ガラス』の方が適しているとの事でした!
やはりガラス万能な素材ですね!!素晴らしい。
今度ガラスをだけを取り上げた記事を書こうと思ってます・・・・。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
それではまたお会いしましょう。エーチュボース!!
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